※こんな方向けの記事です。
☑未経験からキャリアアドバイザーの転職を検討している
☑キャリアアドバイザーって具体的に何をするのか知りたい
☑キャリアアドバイザーに自分は向いているのか知りたい
昨今は転職することが当たり前の時代となり、「1社で定年まで働き続ける!」と考えられている方もそう多くはないように感じます。そんな中、「転職エージェント」サービスを利用し、転職をされる方も多いかと思います。
転職サポートを受けるうちにキャリアアドバイザーという職に興味を持ち、次のキャリアとして検討される方も多いのではないでしょうか。今回はそんなキャリアアドバイザーという職種に興味をお持ちの方向けに、業界歴5年の内部の人間が徹底解説いたします!

著者名:こつろー。
新卒から約5年間人材業界に従事。27歳。
キャリアアドバイザーでは累計2,000人以上の転職サポート、法人営業では年間個人売上で社内100人中1位を達成し、事業責任者として新規事業立ち上げと15人のメンバーを束ねる。
主に20代の転職希望者と企業人事向けに情報発信。転職を検討した際はこのサイトだけ見ておけばOK!というサイト作りを目指しています。
- 「キャリアアドバイザーで転職・就職を検討しようかな…」
- 「キャリアアドバイザーって実際にどんなことするんだろう…?」
キャリアアドバイザーとは

そもそもキャリアアドバイザーとは?なんでしょうか。ずばり、転職希望者を支援する職業です。具体的には、転職希望者希望条件のヒアリングや面接調整、入社まで一貫してサポートをするお仕事です。ここまではみなさんもおおよその予想はついているかと思います。
キャリアコンサルタントとの違い
念のため、冒頭でキャリアコンサルタントとの違いを簡単にご説明しておきます。キャリアコンサルタントとキャリアアドバイザーの違いは、資格の有無です。キャリアコンサルタントとは国家資格の名称のため、資格を持っていない場合はキャリアコンサルタントと名乗ることはできません。
しかし、具体的な行う業務内容などについては大きな差はありません。未経験から始める場合はキャリアアドバイザーということになります。
キャリアアドバイザーの具体的な業務内容

ここからは実際キャリアアドバイザーの業務とはどういうものなのか?について具体的に解説していきます。そんなことまでやるの?という内容ももしかしたらあるかもしれません。
もちろん各サービスによって微妙に異なる点もあるため、私が実際に業務で行っている内容と一般的な業務内容をあわせたものを解説します。
(1)面談・希望条件のヒアリング
まずはサービス登録をした求職者に対してアポイントをとり、ヒアリングを行います。これは企業によって電話・オンライン(Zoomなど)・対面、形式は様々です。これまでの経歴や、今回の転職で叶えたいニーズ・希望業界・職種・待遇などを徹底的に深堀りをします。
ここでのポイントは求職者自身が気づいていないニーズを明確にし、次はどういったキャリアパスを歩んでいくべきかをすり合わせることが重要になっていきます。中には、話を聞いていると転職しない方が良い、なんてこともあります。時には求職者自身の求めているハードルが高すぎる場合もあるため、ただ要望を聞くだけでなく現実を伝えたり、妥協点を一緒に決める必要もあります。

特に最初は求職者の要望ばかりを聞いてしまいがち。会話を意識して何に悩んでいるかを意識して聞くとニーズも明確になりやすいでぇ
(2)求人の精査・紹介
次に面談ですり合わせた内容をベースに、求人を紹介します。ここではミスマッチが起きないよう、面談時にすり合わせたニーズと今後のキャリアパスを叶えられる求人をベースに紹介をします。その上で、特にこれまでのキャリアとは異業種の求人を紹介する場合は、具体的に「どういう職種・ポジションで、どういう業務をするのか」を説明しないと、就業時のイメージがつかめません。
ここでのポイントは求職者に納得してもらい、応募意思を獲得することが目的のため、キャリアアドバイザー側の求人情報の理解や丁寧な説明も非常に重要となってきます。

理解のインプットと説明のアウトプット。上司とロープレよくやったなぁ…
(3)応募書類の添削
応募する求人が決まれば、次に応募の準備に入ります。応募時の必要書類として、ほとんどの企業では履歴書・職務経歴書が必要となります。いわゆる書類選考というものです。企業側はその書類を見て面接をするかどうかを判断するため、魅力的なものに仕上げる必要があります。
そのため、求職者の書類を添削し、書類選考通過率をあげることもキャリアアドバイザーの役割です。また、企業によって見ているポイントも異なるため、各企業ごとに作成・添削する場合もあります。いかに企業に「この人に会いたい!」と思ってもらえる書類を作れるかがポイントとなります。
(4)企業への推薦・面接の日時調整
次に実際に企業への応募と面接日時の調整を行います。企業への応募時には、書類と同時に「推薦文」を作成し送ることがあります。
これは、書類では伝わらない部分や、定性的な情報(人間的な魅力など)を補足で説明し、さらに書類選考通過率をあげることが目的です。 書類選考が通過した後は、求職者と企業側の予定をあわせ調整します。
求職者は在職中で且つ複数の企業の応募をするケースがほとんどのため、双方とうまくやり取りをしながら調整する必要があります。ラリーが増えるとどんどん日が経過してしまうため、なるべくスムーズに行うことがポイントとなります。

企業に「一度会ってください!お願いします!」って電話で懇願することもあるでな
(5)面接対策・面接同行
次に面接時の対策やアドバイスを行います。求職者は内定が取りやすくなることに期待してキャリアアドバイザーに相談をしていることもありますし、キャリアアドバイザーにとってもまさに腕の見せ所となる業務です。
ここでは面接時に想定される質問や、過去内定獲得者の回答例など、キャリアアドバイザーだからこそ伝えられる情報を共有し、模擬面接やローププレイングを通して対策を行います。また、時には求職者と一緒に面接に参加する場合もあります。求職者の緊張をほぐしたり、面接が良い方向に進むよう補足説明なども行います。とにかく内定率を上げるための最適な動きをすることがポイントです。

一人の求職者に対して1時間×14回面接対策したこともあるわな
(6)選考結果の通知・待遇面の交渉
次に企業から受け取った選考結果を求職者へお伝えします。不採用の場合はその理由を企業からヒアリングし、求職者へに伝えます。
ここで大事なのは、何がいけなかったのかをしっかりと求職者に認識してもらい、次の選考へと活かしていくことです。もし他の選考中企業がない場合は、追加で求人の案内対応も行っていきます。合格の場合は内定通知書とともに採用条件を求職者に伝えます。求職者の方によっては給与や待遇が希望に合わない可能性もあるため、その場合は企業に対しての交渉を行います。
ただし、企業側が応募者の要望を全て受け入れることができないケースもあるため、企業側、求職者側双方の妥協点や落とし所を決めるのもキャリアアドバイザーの役割です。
(7)入社日の調整・入社書類のやり取り
内定承諾後は入社日の調整を行います。大体の場合は面接の際に入社予定日の話をするため、そこで決めた予定日通りになることが多いですが改めて確定の調整をします。
ここでは求職者が在職中の場合はは、現職に退職の旨を伝えたり退職日の調整も必要になるため、確実に可能な日時で最終調整を行います。現職の退職交渉がうまくいかず揉めてしまい、なかなか入社日が決まらない、なんていうケースも珍しくありません。
必要に応じて円満退職できるようやり取りのアドバイスを行うのもキャリアアドバイザーの役割です。採用企業側もいつまでも待っていられませんし、悪い印象を与えないためにもここでのキャリアアドバイザーの対応はより丁寧且つ臨機応変さが求められます。
無事入社日が決まれば、入社までに必要な書類のやり取りなどを行います。このあたりからは企業側と求職者側が直接やり取りを進めていくことも珍しくないため、その場合は順調に準備が進んでいるかの確認を行っていきます。

「辞めれそうになくて…」はよくあること。退職理由の伝え方のロープレとかもたまにするでな
(8)入社後のフォロー
無事入社が完了した後のフォローもキャリアアドバイザーの重要な仕事の一つです。誰しも新しい環境下では一定の不安やストレスもあるため、「今日こんな辛いことがあった…」と相談されることも珍しくありません。
悩みをしっかりと聞き、「明日からまた頑張ろう!」と思ってもらえるためのアドバイスをしていくことも必要です。また、いざ入社してみると事前に聞いていた業務内容や待遇と異なっていたという相談もあります。この場合は企業側の問題なのか、求職者側の認識違いなのか、もしくはキャリアアドバイザーが誤った情報を伝えていたのかなど、原因を検討しそれに応じた対応を行っていく必要もあります。
もし入社した求職者が改めて転職を考えた際に、次もあの人に相談しよう!と思っていただけるためにも入社後フォローを徹底し、関係性をしっかりと築いておくことも重要です。

人によっては入社後の方がやり取りが多くなることもあるわい
キャリアアドバイザーに向いている人とは?
ではどんな人がキャリアアドバイザーに向いているのでしょうか。著者の体験談から3つご紹介します!
人とのコミュニケーションが好き
キャリアアドバイザーは人と話すことが仕事です。1日の大半は求職者とコミュニケーションをとっているため、根本的に人と話すことが好きな人は向いている仕事でしょう。それが理由で入社してくる人も多いです。
情報収集や知識を取り入れることが好きな人
キャリアアドバイザーは多種多様な経歴をもつ求職者と毎日面談をします。中には自分自身が知らない経験を持っている人もいるため、円滑なコミュニケーションやサービス提供するには知識が必要になります。日々様々な知識をインプットすることが好きな人、好奇心旺盛な人は向いている職業でしょう。
ある程度割り切れる人
キャリアアドバイザーはあくまで営業職であるため、ある程度の割り切りが必要です。「お悩み窓口」ではなく、求職者を転職に導くことが目的なので、時に厳しい意見や営業的な要素は必要です。営業職であることをある程度割り切って業務をできる人は向いているでしょう。
キャリアアドバイザーに向いていない人とは?
逆にキャリアアドバンサーに向いていない人はどんな人でしょうか。すぐに離脱してしまった人の特徴など私の体験談から紹介します。
感情移入をしてしまいやすい人
キャリアアドバイザーは人に寄り添うことも大事ですが、寄り添いすぎることも危険です。求職者の中には過去に辛い経験がある人もいるので、それを聞いて一緒に悲しくなってしまったりするとメンタルが持ちません。そのため、向き合うことは大事ですが感情移入をしすぎてしまう人は逆に辛くなってしまうこともあるでしょう。
営業意識が強い人
キャリアアドバイザーは営業職でありつつも、人の人生に関わる仕事です。そのため、自分の営業ノルマのために無理やり転職させようとしたりすると大体は失敗します。あくまでその人のためにやった結果が営業成績に繋がる、くらいの感覚がちょうどいいです。「営業職として心を鬼にして結果を出し続けたい」みたいな人はあまり向ていないでしょう。
短気な性格の人
求職者の中には偉そうに上からものを言ってきたり、約束を守らない人もいます。日々結構起こるため、その度に怒りの感情を起こしてしまうとストレスが爆発します。仕事の中では理性をコントロールでき、温厚な性格の人の方が向いているでしょう。
まとめ:キャリアアドバイザーは重要な仕事!

「キャリアアドバイザーの業務って意外とこんなにたくさんあるのか…」
「思っていたよりも大変そうだし難しそうだな…」
と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
一方で、
「めちゃくちゃスキルアップできそう!」
「すごくやりがいを感じれそう!」
と思った方もいらっしゃると思います。
いずれにしても、キャリアアドバイザーは求職者の人生や、企業側の経営にも関わる仕事なので責任も決して軽くはありません。未経験から挑戦した場合、最初は大変な部分も多いでしょう。ただし、逆を言うと自らの行動や言動によって良い結果が結びついたとき、それを身に染みて実感できるため、非常にやりがいも感じられる職業でもあります。
大変な過程の中でも人に影響を与えたり、そこにやりがいを感じながら仕事をしたい人にとってはおすすめの職業と言えるでしょう!

大阪府出身、東京都在住28歳。人材業界歴5年以上。新卒で創業6年目のベンチャー企業に入社し、約4年間で20代の方を中心に累計2,000人以上の転職をサポート、法人営業部では年間売り上げ全社100人中1位、事業責任者にて部下15名のマネジメント。その後、創業1年目のベンチャー企業に転職。ベンチャー企業の情報や10~20代の未経験層向け転職情報を発信し、「10~20代の未経験転職希望者はこのサイトだけ見ておけばOK!」というサイト作りを目指しています。そして猫好き。