- 異業種へ転職を検討しているが年収が大幅に下がるため不安
- 年収が下がったことによる生活面・ストレスなどの変化に耐えられるか不安
- 年収が下がると何が変わるのか知りたい
自分がやりたいことや行きたい企業に行くためなら給料を下げても良い!という方もいると思います。
私もそのうちの一人です。2024年1月に、年収600万円を捨てて年収300万円の創業2年目ベンチャー企業へ転職しました。
とはいえ、年収が大幅下がるとこれまでの生活面やストレスなどにも色々と問題が出てくるため、不安でなかなか動き出せない人もいると思います。
今回はそんな悩みを持たれている方向けに、下記の構成で書いていきます。
- 年収を下げて転職をした理由・経緯
- 実際に年収を大幅に下げたことによる生活面・ストレスの変化
- 年収を大幅に下げてでも転職すべき人とそうでない人
なお、私の体験談からの話がベースになりますので、今回は年収が大幅に下がること(私の場合、年収600万円→300万円)を前提として記事を書いています。月数万円程度下がる、くらいのことは想定しておりませんので、ご了承ください。
簡単な経歴紹介
まずは簡単に私の経歴から説明します。
- 2020年4月、新卒で人材系ベンチャー企業へ入社。新規事業部へ配属されキャリアアドバイザーとして20代をメインに約2年間転職サポート
- 2022年に法人営業部へ部署移動し、約1年間求人広告営業を行う
- 2023年に法人営業部の事業責任者へ就任。約15年のメンバーマネジメントを行いつつ、プレイヤーとしても社内100人中売り上げ1位(年収600万円)
- 2024年12月に退職、創業2年目人材系ベンチャー企業へ転職。再びキャリアアドバイザーとして20代の転職サポート中(年収300万円)
ざっくりと経歴はこんな感じです。転職をし年収が半分になって現在約8ヶ月(2024年8月現在)です。
年収を大幅に下げて転職をした理由・経緯
年収を半分にしてでも転職しようと思った理由・経緯は大きく3つあります。
1.企業の創業期を経験してみたかった
一番の決め手は「ガチの創業期」を経験してみたかったからです。一般的なベンチャー企業は5~10年目くらいの企業を指すことが多いです。これは私の勝手なイメージですが、
・創業0年目~5年目くらい・・・ルールなし。とにかく頑張る。カオス期
・創業6年目~10年目くらい・・・基盤ができ、安定しつつも成長フェーズ期
・創業10年目~・・・第二変革期。一気に事業拡大、上場へ
こんな感じで考えており、新卒で入社したベンチャー企業は創業6年目くらいのタイミングだったのでベンチャー企業とはいえそこまでカオスさはない。でも中身はまだまだ整ってない、みたいな感じでした。
「ガチの創業期」を経験するには、起業するか20代のうちに転職するしかないと思ったので、転職をすることにしました。
2.将来への投資
企業が成長し5年後に従業員100人とかになったとします。創業期からいるメンバーは古株なので、必然的に上のポジションにならざるを得ないですし、待遇も良くなっているでしょう。
それを見越して、「将来おいしい思いをするため」に転職したのも一つの理由です。
実際に前職では入社時は年収300万円でしたが、4年目は年収600万円まで上がりました。ベンチャー企業は経営の安定性がリスクですが、うまくいったときは年功序列ではなく給与が急激に上がります。
「中長期で安定するか」「リスクを負って早期で良い思いをするか」難しい部分ですね。
3.社長が信頼できた
ベンチャー企業はなんといっても社長が命です。経営が不安定な中、大きな意思決定をしていくため社長一つで社員の人生が大きく変わるリスクがあるからです。
そのため、「社長が信頼できるかどうか」が入社するかどうか非常に重要な指標となります。現職の代表は年齢も近く、考え方や人柄が非常に信頼できたので入社を決断しました。
前職の社長は感情的な面があり、一瞬の感情で従業員が一気にやめてしまうこともありました。そのくらいベンチャー企業の社長は良い意味でも悪い意味でも、会社に大きな影響を与えます。
実際に年収を大幅に下げたことによる変化
1.収入面
まず収入面にどのくらいの変化があったのか、私の実例で紹介していきます。
年収600万円の時の収入
月収:45万円
手取り額:35万円
賞与:年2回(30万円×2回)(手取り23万円×2回)
年間手取り額:466万円
年収600万円→年収300万円の収入
月収:25万円
手取り額:19万円
賞与:なし
年間手取り額:228万円
前年度の収入が多いと税金も上がるため、総支給が下がる上に手取りも下がります。見ての通り、手取り額は倍以上の差があります。
年間で使えるお金が200万円以上も違うので、こう見ると恐ろしいものです。
2.生活水準
これはかなり変わりました。ざっくりいうとこんな感じです。
年収600万円の時の生活(手取り月35万円)
コンビニ:好きな時に行ける。ビール・おつまみ気にせず毎日。自炊なし。
家賃:12万円は苦ではない。
飲み:週3~4回は気にせずいける。後輩には普通におごる。
趣味(競馬):毎土日1万円ずつ。負けても楽しめる。
服:月1回ブランドものくらいなら。ユニクロは気にせず買える。
旅行:国内旅行なら数か月に1回くらいは。
年収300万円の時の生活(手取り月19万円)
コンビニ:高い!行かん!自炊!
家賃:7万限界
飲み:月3~4回くらい。食べ飲み放題2,980円。もちろん割り勘。
趣味(競馬):決死の想いで月1回。負けたらちゃんと泣く。
服:節約して半年に1回国内旅行。
前年の所得高いと税金も高いからまじきつい
3.ストレス
行きたいところに行けるならストレスなんて平気!と思っていましたが、それでもストレスはかなり感じます。いくつか例をあげていきます。
1.お金によるストレス
前述の通り自由に使えるお金がほとんどないので、基本的には我慢の連続です。
・今日は遅いからどこかで食べて帰ろう→いやお金ないから辞めよう…
・友達が結婚した!→嬉しいが祝儀がキツイから心の底から喜べない自分がいる…
・親にプレゼントしよう!→今年は去年より良いものは買えないか…
他にもたくさんありますが、この辺が一番お金関係のストレスで感じるところです。毎日感じる訳ではないですが、その時その時では結構感じることがあります。
2.業務上のストレス
業務上でのストレスももちろんあります。
・理不尽な怒られ方
・これだけやってこの給料か…
・オフィス狭すぎ、汚すぎ
・とにかく新人が辞めないよう気遣い
大前提として、業務上のことは入社前から把握していたことなので、そこまで大きなストレスはないです。ただし、やはり人間なのでそれでも感じてしまうことはあります。
4.周りからの見られ方
周りからはやはり不思議がられることが増えました。そもそも、私が新卒の時はまだベンチャーより大手、という風習だったため、ベンチャー企業に入ること自体が少数派でした。
その上、年収を半分にしてさらにベンチャー企業に転職した訳ですから、「なんでっ?!」となることが大半です。私自身はあまり気にしないですが、一般的な見られ方としてマイナスな反応が多いので、やや面倒くささはあります(笑)。
年収を大幅に下げてでも転職すべき人
生活水準を下げない程度の貯金がある
転職前の生活水準を下げる必要がない程度の貯金があれば、年収を大幅に下げても問題ないでしょう。私も実際感じるストレスの大半はお金周りなので、そこがないだけで十分です。
これも良い経験と割り切れる人
年収を大幅に下げて転職、というのは一般的には普通ではありません。「他の人がやらない経験」というは、なんだかんだで将来的に話のネタになったり、経験として残るものです。他の人とは違うことがやりたい、という人にはいいでしょう。
すべてを捨ててでも絶対に行きたい企業がある
自分が行きたいと思う企業に行くのが一番です。ここで大事なのは、「すべてを捨てでもいきたいと思うかどうか」くらいの企業かどうかです。大げさかもしれませんが、そのくらいの想いがあれば年収が下がることによるストレスなどは気になりません。
「尊敬する先輩の会社」「昔からの憧れの企業」理由はなんでもええわな
年収を大幅に下げて転職すべきでない人
まぁいけるでしょ!精神の人
まさに私がそうでしたが、結論は「思ったよりストレスがかかる」でした。まぁいけるでしょ!精神は大事ですが、なかなかキツイのでご注意ください。
年収以外に少しでも懸念がある人
年収が大幅に変わること以外に少しでも懸念がある人は辞めておいた方が良いかもしれません。入社後に、「年収低いのにこっちでもストレスがかかるのか…」という感覚になるともう耐えられません。「年収以外は完璧」くらいの状態で行くのがいいでしょう。
プライドが高い人
前述の通り、年収を下げる=キャリアダウンというのが一般的な考えのため、周りからもそういう目で見られます。そのため、自分のプライドを傷つけられる可能性もあるためそこに耐えられない人は向いてないでしょう。
最後は自分の意思で決めよう!
年収を大幅に下げる選択をすることは簡単ではありません。周りの友達や家族に相談したりすることも当然あるでしょう。一番大事にしてほしいことは、最後は必ず自分自身の強い意思で決めてください。周りから背中を押されたから…となると、もし合わなかったときに後悔が大きくなります。しっかり考えて、後悔のない選択をしましょう!
大阪府出身、東京都在住28歳。人材業界歴5年。新卒で創業6年目のベンチャー企業に入社し、約4年間で20代の方を中心に累計2,000人以上の転職をサポート、法人営業部では年間売り上げ全社100人中1位、事業責任者にて部下15名のマネジメント。その後、創業1年目のベンチャー企業に転職。ベンチャー企業の情報を中心に発信し、「ベンチャー企業希望者はこのサイトだけ見ておけばOK!」というサイト作りを目指しています。そして猫好き。