- 人材紹介からの紹介を増やしたい採用関係者
- とにかく早急に採用をしたい採用関係者
- 人材紹介会社の考えを知りたい
「人材紹介会社と契約したけど、全然紹介がこない…」
「採用目標を達成するために、紹介会社からの紹介をもっと増やしたい」
「とにかく早急に1名採用をしたい」
そんな悩みを抱えている企業の採用関係者向けに、「人材紹介会社の使い方」を人材紹介会社として5年勤めている私が徹底解説します。これさえ意識をすればほぼ100%人材紹介会社からの紹介は増えるため、是非参考にしてください。
まずは紹介会社の立場を考える
今回の目的が「人材紹介会社から紹介をもらう」ことなので、人材紹介会社側の立場を利用してコントロールをする必要があります。まずは、人材紹介会社がどういう目的・考えで動いているのかを理解する必要があります。
営業職として数字目標をもっている

図で解説!人材紹介とは?派遣との違いなど、利用検討している企業向けの記事。でも解説をしていますが、人材紹介会社は、あくまで営業職です。紹介した人材を企業に採用してもらい、その対価として報酬を得るサービスのため、この紹介を担当するキャリアアドバイザーという職種の人たちは会社から目標を課せられて動いています。大体こんな感じの目標です。
また、「月の入社数」などで追っている企業もありますが、大体は紹介(採用)件数と売り上げ金額を目標とし動いています。つまり重要なのは、「人材紹介会社は求職者をとにかくどこかの企業へ採用決定をさせたい」と思っているということです。この立場をまず理解することが重要です。
相手も人間であるということ
意外と重要なのは、人材紹介会社も人間であるということです。やりとりをするのは一人の人間。必ず感情があります。つまり大事なのは、「感情的なアプローチでコントロールも可能」ということです。後述しますが、非常に重要な要素の一つですのでここも理解をしておきましょう。
紹介がこない原因と対策方法

ここからが本題ですが、人材紹介会社から紹介がこない原因と対策方法を紹介します。適切な対応をして、採用数増加を目指しましょう。
応募要件が厳しすぎる
事前に共有をされている応募要件が厳しすぎると、紹介会社からの紹介はきません。なぜなら、そこに見合った人材がいない可能性が高いからです。例えば、同業界・同業種の経験が10年以上、マネジメント経験あり、男性、35歳以下…と注文をつけすぎると、「そんな人材いねーよ!」となります。人材紹介は高いので、人材紹介経由の採用は本来のターゲット層よりハードルをあげよう、と考える企業が多いです。人材紹介会社からしても、優秀な人材の登録は希少です。そこからたくさんの取引先の中から求人を紹介するので、入り口でハードルをあげてしまっては母集団が減り結果紹介がこないということになります。人材紹介会社だからと言ってハードルをあげすぎず、まずは紹介してもらうためにも本来のターゲット層の要件を伝えましょう。
人材紹介会社側の社内に認知されていない
人材紹介会社から紹介をもらうためには、事前に営業担当と打ち合わせをして契約をする必要があります。しかし、この契約担当と実際に紹介するキャリアアドバイザーは別の部署であることも多いです。そのため、契約だけして現場のキャリアアドバイザーがその事実を知らない、というケースもおきます。いくら優良求人でも、キャリアアドバイザーが知らないと紹介がくるはずがありません。そのため、紹介依頼をしてから数週間みて紹介がない場合は、契約担当に状況確認の連絡をしましょう。遠慮する必要ないので、どんどん催促しましょう。
書類選考・面接で不採用にしまくっている
これが一番重要かもしれません。何度も言いますが、人材紹介会社は採用してもらって初めてお金が生まれるビジネスです。とにかく採用を決めたいと思って動いています。紹介が来て、不採用にしすぎていると「あそこは採用してくれないから紹介しても意味がない」となります。逆の立場で考えてみてください。数字目標を追っている中で、わざわざ採用されない企業に紹介をするでしょうか?さらに厄介なのが、それが社内でも共有されるということです。アドバイザーは企業によって数人~数百人で動いていますが、常に採用されやすい企業などのデータはとっています。中長期的に人材紹介で採用をしていくのであれば、一旦採用してみる、ということをすれば「あそこは採用してもらえる!」となり、今後の紹介も増えていきます。
高圧的な対応をしている

前述した通り、キャリアアドバイザーも一人の人間です。日々高圧的な態度で対応されてしまうと「あそこの採用担当の人は怖い、怒られるから紹介しないでおこう」という人間的な感情が生まれます。社内での人間関係と同じです。「上司に怒られるのが嫌だからなるべく話しかけない」みたいな感情です。そのため、要件に合う人材が微妙なラインで、相談しようと思っても別の企業に相談をする、という事象が起きます。結果、競合他社へと人材が流れてしまうということです。仮に要件に合わない人材を紹介されたり、多少ミスなどがあっても紹介をしてもらうために「常に良い人」であり続ける必要があります。
手数料が安すぎる
こちらも前述の通り、キャリアアドバイザーは売り上げ目標があります。なるべく手数料の高いところへ決めたい、というのが人材紹介側の心理です。例えば同じ業界業種、ターゲット層のA社とB社があったとします。ほぼ同条件です。しかし、B社は契約時にケチってA社より手数料が10万円低く契約しているとします。この場合、ほぼ間違いなくキャリアアドバイザーはA社に優先的に紹介します。営業職の動きとしては当然ですよね。そのため、競合他社がいくらで契約をしているのか、それに比べて自分たちの手数料は低くないか、というのは必ず確認してください。もっと言うと、可能であれば「競合他社より10万円あげるからもっと紹介してほしい」と交渉しましょう。間違いなく紹介は増えます。
他社と比べて魅力がない
魅力というと企業のビジョン・知名度・規模などの話になるため、それを言うと元の子もない、と思われるかもしれません。しかし、ここでいう魅力というのは、何か特別なことでなくても大丈夫です。何か競合他社と比べて、一部条件が緩和されいている、くらいで全く問題ございません。例えばですが、
- A社は学歴が高卒以上が必須要件だけど、うちは中卒でもOK!
- 同業界の企業はどこも運転免許が必須要件だけど、うちは東京営業所ならなくてもOK!
- うちは書類選考なし、とりあえず全員面接をする!
といった感じです。これは自分たちで魅力を見つけだすことは難しいので、「どの条件が緩和されたら他社より紹介しやすいか」を人材紹介会社に相談することが重要です。人材紹介会社も日々たくさんの求職者を抱えているので、紹介できずに困っている人材も中にはいます。その人たちを紹介できるのであれば、喜んで答えてくれますし、紹介も増えるでしょう。
レスポンスが遅い
これは意外ですが、かなり重要です。求職者の中には、「離職中だからとにかく早く就職したい」という人もたくさんいます。そのため、人材紹介会社側もスピード感をもってサポートをしないと、その求職者の方に逃げられてしまう可能性があります。そのため、書類選考の結果や日程調整、合否出しなどのスピード感はとにかく大事にしてください。「あそこはレストランが遅いからこっちに紹介したほうが早く決まりやすい」みたいな会話は人材紹介会社の社内で常に飛び交っています。些細な連絡などでも、とにかく即レス、というのをしていただければ紹介も増えます。
結論:人材紹介会社側から「使い勝手のいい企業」であれ!
結論は、人材紹介会社側から「使い勝手のいい企業」を目指すということです。ここまでの内容をまとめると、こんな感じです。
ん~、こんな企業だったらみんな紹介しますね!
大阪府出身、東京都在住28歳。人材業界歴5年以上。新卒で創業6年目のベンチャー企業に入社し、約4年間で20代の方を中心に累計2,000人以上の転職をサポート、法人営業部では年間売り上げ全社100人中1位、事業責任者にて部下15名のマネジメント。その後、創業1年目のベンチャー企業に転職。ベンチャー企業の情報や10~20代の未経験層向け転職情報を発信し、「10~20代の未経験転職希望者はこのサイトだけ見ておけばOK!」というサイト作りを目指しています。そして猫好き。
